オランダ語を勉強し始めた頃、オランダ語のニュースで「ヘイ」を連発して聞くことがありました。リスニングの思考回路はまだ英語だったので、英語の「Hey!」に瞬間的に変換していて、それが何の意味なのかしばらく謎だったことがあります。後にオランダ語の発音を勉強し、それが「彼は」にあたる「hij」だったと判明した時はショックを受けました。既に代名詞はテキストの最初の方で勉強していて、「hij」は何度も読んだことがあったし、簡単な作文で書いたことさえありました。しかし、私はそれを勝手に「ハイ」と発音していたのでした。:-(
オランダ語学校の先生が、「アジア人の生徒はリスニングとスピーキングで苦労している。」と、おっしゃっていました。これは英語を学習する場合にも当てはまりますが、オランダ語が日本語とは言語学的には離れているために仕方がないと思いますし、リーディングやライティングも決して簡単とは言えません。NT2のテキストの音声スピードは、レベルの割に速いという印象を日本人学習者は持つと思います。初級のA1やA2レベルでも、日本語で書かれた中級用のオランダ語のテキストの音声より速く、その上内容も長いです。またスピーキングでは、発音が違っていて、相手に理解してもらえないことも多いです。
そこでこのリスニングとスピーキングの問題を解決するために、まず単語レベルで綴りと発音をチェックするのがいいと思います。実際に発音しながら文字を書き、頭の中で意味をイメージします。「音→綴り→意味」の処理のフローにより、「あれ?今の音、何て言った?」という無駄に悩む時間がなくなり、リスニングの処理速度が上がります。足踏みすることなくどんどん処理していけるので、長い文章でも文法構造さえ解れば、最後まで内容を追うことが出来ます。また、発音をチェックすることから、正しく発音が身につき、スピーキングの時にも相手に伝わりやすくなり、会話がよりスムーズに楽しくなります。
Nu versta ik je!やSpreekBeterは、発音矯正にはいい教材だと思います。詳しい情報は、「オランダ語辞書・NT2・文法」のページにある「オランダ語学習書全般」をご覧ください。